4月のみこころの道

2026年05月08日
4月26日 みこころの道 

参加者:15人 
新年度が始り新緑の深まる爽やかな日に、今年度「みこころへの道」のトップバッターとして、聖心女子大学教育学科教授永田佳之先生が「みこころの炎」を繋いでスタートしてくださいました。 

インノチェンティ捨子養育院のマリア様
インノチェンティ捨子養育院のマリア様

先生は昨年度一年間ヨーロッパ(主にフィレンチェにあるユネスコ)に滞在され研究を重ねて来られました。そしてフィレンチェにある「インノチェンティ捨子養育院」のお話をされ、当時の教会司牧者が捨子たちを慈しみと敬愛の心をもって子供たちの命を守り育ててきた歴史を話して下さった内容は、興味深く心を打たれました。

又スペインの聖地サンティアゴ巡礼に参加され、そこで出会った人々と共に食卓を囲んで、それぞれの人生物語を語り合いながら生まれてくる心の傷はいつの間にか癒されていく静かな時を楽しまれた様子が目に移るようでした。サンティアゴ巡礼の旅はみんな「人生を背負って生きているんだ」という先生の感想に心が揺れました。まさに食卓には影と光が入り混じりながら、優しく人の人生を包み込んでいるようでした。

先生の講義は3つのパートに分かれていました。 
①フィレンチェにあるインノチェンティ捨子養育院 
②Connectedkind 想像力は知恵に勝る 
③スペイン北西部のサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼(この大聖堂には12使徒の一人、聖ヤコブの墓があるとされる場所)
3部門に渡る講義には興味深く、啓発されるものがありました。  

文責:シスター菅野敦子

インノチェンティ捨子養育院
インノチェンティ捨子養育院

参加者からの感想 1
永田先生のイタリアのお話は以前にも伺ったことがございましたが、今回はキリスト教のまなざしをもって語られる言葉がとても新鮮で、心に深く響きました。それは自身の仕事とも深く重なることを意識するようになったからだと思います。ワインを通して食卓を開くことは、ただ美味しいものを提供するだけでなく、人と人とが顔を合わせ、言葉を交わし、共に時を過ごす場を整えることだと感じています。最後の晩餐においても、主はパンとぶどう酒をもって弟子たちと食卓を囲まれました。食卓とは、出会いと和解と感謝が生まれる聖なる場所。巡礼の道もまた、旅人たちが互いに出会い、励まし合いながら目的地へと向かう、ひとつの長い「食卓」のような場ではないかと思えてきます。ワインを通して食卓を開く働きも、その小さな一歩一歩として、自分も生き、生かされ、生かし合える喜びを日々の暮らしの中に映し出すことができればと願っています。 (下里祐美子)


参加者からの感想 2
永田先生のご講演を通して、情報化社会が加速し、戦争が激化している現代社会において、交わりのうちに想像性を高める重要性を認識いたしました。近年はAIが発展し、自己の判断やアイデアの考案をAIに委ねることが主流となりつつあり、AIの台頭による失業問題が懸念されています。また、中東やウクライナで起こっている戦争など、分断された社会に日々人々が疲弊していると考えます。このような状況の中でもCONNECTED kind プロジェクトのように国などの枠を超えて「繋がる」ことで関係性の回復が生まれるのだと学びました。また、今後の課題としてAIユーザーはAIの多方面における影響を想像する力を培う必要があると考えます。さらにイノチェンティ研究所の捨子養育院が600年に渡り、数十万人単位の命を救ったというお話は、私自身の人に接する際の姿勢を見つめ直すきっかけとなりました。キリスト教の互いを愛し支えあう価値観が原動力となって捨子が受け入れられるようになったように、純粋無垢な気持ちで惜しみない心を持って人のために働こうと考えました。自分が気づかないところで他者から救われたように、私も誰かを小さなところからでも支えたいと思いました。世界の人が想像力をもって繋がりあえば、良い支え合いの連鎖がおこると信じます。  (大喜多織衣)  

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